【GUEST#04】
岡崎裕子さん
贈り主:
PLAIN PEOPLE
セレクトしたギフト:
【RENARD BIJOUX】ネックレス MIMOSA
岡崎裕子 1976年 東京都生まれ。1997年株式会社イッセイ ミヤケに入社、広報部に勤務。3年後退職し、茨城県笠間市の陶芸家・森田榮一氏に弟子入り。4年半の修行の後、茨城県立窯業指導所(現:茨城県立笠間陶芸大学校)釉薬科/石膏科修了。2007年神奈川県横須賀市にて独立。各地で展覧会を行っている。二児の母。
PLAIN PEOPLEからの“ありがとう”のギフトは・・・
PLAIN PEOPLEのスタートから早くも15年。岡崎さんとブランドの出会いは、青山店で岡崎さんの個展を開催した2010年に遡ります。家族のように気心の知れた岡崎さんに髙山が選んだギフトは、フランスのアクセサリー作家「RENARD BIJOUX (ルナール ビジュー)」に別注した、PLAIN PEOPLE 15周年記念のミモザのペンダント。ミモザには「友情・感謝」の花言葉があります。
PLAIN PEOPLEディレクター 髙山泰子(以下、髙山)
私もずっと買い付けをしている、大好きなRENARD BIJOUXのペンダントを選びました。彼女も岡崎さんと同じく、自然をモチーフにしているんです。今回のペンダントは「PLAIN PEOPLE 15周年にあたってなにか特別なものを」とお願いし、友情を表すミモザをかたどったもの。開ける前から気分が上がるボックスが欲しいと、デザイナーのベロニークに何かスペシャルな箱をとお願いしたところ、ボックスのイラストレーションも、イラストレーターのクリスティン・アーゼルにお願いしてくれました。
岡崎裕子さん(以下、岡崎)
お店で見かけて、ずっと気になっていたブランドです。ミモザは「国際女性デー」のモチーフでもありますよね。ファッションのプレスをしていた時代も、陶芸の世界に入ってからも、女性であることが不利な状況ってたくさんありました。髙山さんと最初にお会いしたとき、「私、女性には弱いのよ」っておっしゃっていたことを思い出します。そんな髙山さんからのご褒美みたいな気がして、すごく嬉しいです。
器と服は暮らしを幸せにしてくれるもの
髙山
岡崎さんと出会ってもう13年と思うと、感慨深いですよね。同じ雑誌に掲載していただいたことがきっかけでしたね。
岡崎
2009年の『SPUR luxe』に仕事場と作品を紹介していただいたのですが、同じ号にPLAIN PEOPLEの青山店が掲載されていて。
髙山
岡崎さんの記事を見て、トンボに惹かれてピンと来たんです。岡崎さんのシグニチャーであるトンボは、お店のラッピングペーパーのモチーフにも入れていたので。すぐに編集長に「紹介して!」とお願いしました。PLAIN PEOPLEは設立当初から、服をメインにするよりも、衣食住含めたライフスタイルを提案したくて。重めの色調で蔵みたいな雰囲気の青山店に、素敵な白い器を並べたいな、と思って探していたところで出会ったんです。
岡崎
初めてお会いしたとき、「こんなに素敵でやさしい女性が活躍しているんだ」って感動したことを覚えています。作品だけでなく、私自身や制作の背景についても興味を持ってくださって。私、ファッションのプレスから陶芸家に転身したことをよく驚かれるんですが、生活の関わりという意味では、服も器も同じ線の上にあると思っているんです。どちらも気分のスイッチになったり、気分を明るくしたりできるものだから。
髙山
どちらも暮らしに取り入れると幸せを感じますよね。PLAIN PEOPLEの服には「自分らしく生きている自立した女性」に着ていただきたい、という想いが詰まっています。お一人だったり、お子さんがいらしたり、家族がいらしたり。さまざまなシチュエーションに対応できる服でありたいと。そんなPLAIN PEOPLEの世界観や人物像のライフスタイルに、岡崎さん自身も器もぴったりだと感じました。
岡崎
PLAIN PEOPLEからのお声がけは本当に嬉しかったですね。当時はギャラリーや美術画廊、百貨店といったところから声をかけていただくことが多かったんです。でも、もう少し生活に近いところ、自分の感性に近いようなライフスタイル提案型のお店にも並べてみたいな、という想いがあって。初めて青山店を訪れたときは、あの牛乳瓶のシャンデリアが印象的でした。なんて素敵なの!ここは日本じゃないみたい!って(笑)。
作家としてのセンスを引き出してくれる服
髙山
岡崎さんにはファンが多いから、PLAIN PEOPLEでの個展は入場制限をかけさせていただくほど毎回大人気。初めて開催して以来、もう何回目なのかしら。個展をきっかけに当店を知って、そこからお洋服を買いに通ってくださっている方も今ではたくさん。
岡崎
PLAIN PEOPLEがきっかけで私を知ってくださる方もたくさんいますよ。器とお洋服を一緒に買ってくださる方が多いのは、なんだか嬉しいですよね。わたしも器をお届けにPLAIN PEOPLEに伺うと、いつもついお洋服を買ってしまいます。初めて着たのは30代。シックで大人っぽい雰囲気だけど老けてみえない。ラインがすごくきれいで、打ち合わせや個展で在店するときにもちょうどいい。こんな服が欲しかった!と思っていました。
髙山
デコレーションで華美にするより、「デザインはシンプルだけど上質な素材を使って、シルエットやフォルムがきれい」というところを目指していて。ナチュラルだけど、ちょっとモードも感じられるような。
岡崎
作家としては作品を見ていただきたいので、色があまり派手でないものを着るようにしているんですが、PLAIN PEOPLEは主張が強すぎないのに、「作家としてのセンス」を服が表現してくれるのがありがたいです。プライベートでは10年以上、大切に着ているワンピースもあります。今は40代後半になってきて、デザインだけじゃなく、肩まわりの動きやすさとか、脱ぎ着のしやすさ、着心地がより重要になってきて。こないだ飛行機に乗るときに、PLAIN PEOPLEの服をつい手にとって着ていました。
髙山
実は、PLAIN PEOPLEの裏テーマのひとつが「旅」。機内や旅先でリラックスできるようなジャージー素材やニット素材のお洋服が多いんです。アイロンの心配がなくて動きやすい服、ということはいつも意識しています。
岡崎
今着ているパンツも、今の気分にぴったりなんです。この秋冬はチェックとかストライプの、ウールのワイドパンツが欲しいな、と探していたところで。黒のタートルネックを合わせても可愛いし、こんなゆったりしたトップスを合わせても素敵。
女性のライフスタイルが輝くように
髙山
そういえば、ミモザから「国際女性デー」の話に触れられたとき、プレス時代も陶芸の世界に入ってからも、女性が不利な状況があったと仰っていましたね。私もお仕事をしてきてずいぶん長いけれど、若い頃は特に女性に大変な時代でした。そんな時代に、優しくしていただいた思い出はずっと残っていて、それを社会にお返ししていきたいなという気持ちもあって。だからこそ素敵に輝いている女性と、何か一緒にしたいな、ってずっと考えているんです。今は昔より働きやすいですか?
岡崎
PLAIN PEOPLEが立ち上がった頃から15年の間に、私は2人の娘を産んで育ててきました。ときにはスタッフの方々と一緒に子連れで出張したこともありますし、髙山さんのお孫さんの写真を見せていただいて成長にびっくりすることも。そのようなお付き合いができるお店も昔はなかなかありませんでしたから、今は自分らしく働けていると思います。
髙山
そんなふうに仰っていただけて嬉しいです。作家さんのポップアップや個展を企画するのは、作家さんのライフスタイルを尊重しながら、カルチャーやアートを大切にするブランドでありたいという想いから。これからもミモザが象徴する「友情」がずっと続くよう、ずっとご一緒させてください。
岡崎
もちろんです。お洋服も器もアートも、みなさまのそれぞれのライフスタイルに取り入れて楽しんでいただけるよう発信していきたいですね。